実大の部材に対応する
「載荷加熱試験装置」
火災時に、建造物の部材がどのような挙動を
起こすのか、
実際に試験する大型装置。
実大サイズのさまざまな部材を加熱できる
大型の汎用耐火炉と、自走式の超大型万能
試験機を組み合わせて、
荷重を加えながら
火災時の状況を再現します。


研究開発展開
超高強度コンクリートを用いた耐火構造
RC造柱の開発。
木造の耐火/準耐火構造性能の開発。
各種部材(柱/梁/スラブ/壁)の
耐火性能実験。
防火設備(窓/扉/シャッター等)の開発。
RABT曲線での加熱試験による、土木分野の
耐火構造(耐火セグメント等)の開発。


ICI総合センター
担当
深津 志向
Sikou Fukatsu
火災を想定した模擬実験を行う、大型の試験機です。上から荷重をかけた状態で加熱した場合の部材の挙動を確認することが目的です。
本装置の最も大きな特徴は、耐火炉の大きさです。耐火試験装置は、効率的に加熱するため耐火炉を小さく作ることが多いのですが、本装置は幅3.2m×長さ5.5m×高さ4.5mと大型であるにもかかわらず、試験する加熱曲線に応じて加熱することが可能です。そのため、実物大の部材を使った載荷加熱試験が行えます。
また、載荷装置にも特徴があります。この超大型万能試験機は自走式であり、耐火炉内だけでなく、常温での載荷試験が実施できます。また、鉛直20MNの圧縮、引張10MNの荷重のほか、水平方向の載荷(3MN)も可能です。
なお、本施設には二次燃焼炉が付帯されており、試験後の排気ガスを再加熱してクリーンな空気として排出する、環境にも配慮した作りになっています。汎用加熱炉となっており、柱、梁、壁、床、屋根まで、すべての構造部材に対して加熱が可能ですが、二次燃焼炉のおかげで、鉄、コンクリートはもちろん、有機材料系の加熱ができる点も大きな特徴です。